12月24日の天使
愛はコーヒーとミルクと砂糖を先生の前に出し、恋にココアを出す。

先生は

「ありがとう。」

と言い、ミルクだけを入れ、一口飲んだ。
愛はブラックのままのコーヒーを少し飲むと、恋の方を見、恋がココアを飲んでカップを置いた時、続きを言うように頼んだ。

「たまたま私の横を他の先生が通ってね、桐谷さんの家に電話したらしいの……。
ほら、桐谷さん先生に人気だから、心配して電話したんだって。」

「もしかして電話にでたのって……」

先生は目を閉じ、こくんと頷く。

「お母様がでたらしくて、………とても、怒ってらしたって。
お願い、桐谷さんを助けてあげて。
たぶん、「「隣ね。」」

愛はコーヒーを飲み干し、ブレザーの右ポケットから携帯を出すと、誰かに電話をかける。

「………もしもし?
未来?
今どこに……え、李依菜もいるの?
……そぅ。
ん………、分かった。
じゃぁね。」

「未来と李依菜は一緒にいるの?」

愛はこくんと頷く。
いつの間にか先生のコーヒーと恋のココアは飲み干されてて、愛はお盆にのせ片付ける。
< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop