読モのSENAちゃん★


「なぁ、その制服って華心だろ?誰か可愛い友達を紹介してくれない?」

「……えっと……すみません……私、友達がいなくて……」

「何だ、だっせぇな……つまんね、もっと可愛い子に声かけよーぜ」

2人組の男子生徒は去っていった



昴は何ともなかったようだなと思いながらホームに入ろうとしたが足の震えが目に入りつい声をかけていた

「大丈夫?でしたか?」

「あっ、はい……大丈夫です」

マスクをしていた彼女は下に少しずらし御礼を言ってくれた



声……可愛いな
と昴は思った


少し俯き加減だった子は顔をあげた
あっ………泉高校の制服だ……



「そう、よかった……気をつけてね」

「ありがとうございます」


足の震えは止まったな
「誰かを待ってるの?」

つい声をかけてしまっていた

「はい、母を……迎えに来てくれるので……」

「何時に?」

「えっと、5時です」

昴は時計を見ると4時半だった

「まだ30分もあるよ、君はいつもこの駅?」

「はい……今日は短縮授業で早く終わったので……」


「ああ、短縮ね、あっ、ごめん……俺がナンパしてるように見られるな(笑)じゃあ声かけられたら上手く逃げるんだよ」

「ありがとうございます」


何年生かな?親切……少しかっこよかった(笑)中々助けになんて来れないよね


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