2月からの手紙

……。

撃沈。

なんで期待なんてしてしまったんだろう。

アガった気持ちの分、深く沈んだ。


しかも「後藤」って。


そういえば、私。
今まで名前呼ばれたことなかった。

なあ、とかお前、って。

でもなんとなく、「未来」って呼んでもらえると思っていたんだ。


なぜだろう。
勝手な思い込みもいいところ。


思っていた以上に、距離が離れている事実を目の当たりにして、頭を何かで押さえつけられているような感覚に襲われる。


野崎さんも含めて、4人でなにか話しているようだったけど、私は耳が遠くなったようになっていて、その様子をぼんやりと見ているだけだった。
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