2月からの手紙
Letter5 幼なじみがヒロインでした
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毎朝、教室に入ると、疎外感がピリピリと肌を刺す。
「……おはよう、菜々美」
菜々美は隣の席だから、必ず声を掛けている。
「はよ……」
低い、小さな声で、一言だけ。
これが今の私と菜々美の距離。
ラインもずっと既読にすらならない。
ちゃんと謝りたいのに、謝る機会が持てないまま、時間だけがどんどん過ぎる。
それでも返事をしてくれていることで、いつかきっと……と希望だけは捨てないつもり。