2月からの手紙

そういえば。

学園祭の班が決まってからは、キツいことにもなっているけど、ひとつだけ良いこともあった。

小鳥遊くんが最近、よく笑う。


美術部男子ーずが、話してみると意外と面白くて、5人でいると結構楽しい。

学校にいるとき、というか花火のときもだったけど、小鳥遊くんは最初の印象よりも無口だった。

だけどこの5人で集まるようになって、よく笑うようになった。


私、この笑顔が好きだ。

『姫と葡萄酒』で初めて見たあの笑顔。


彼女がいても、私じゃダメでも。

この笑顔をこうして見ていたい。


それくらいは、いいよね。
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