2月からの手紙
「あなた、慶のこと好きなの?」
いきなりのストレートな質問にびっくりして、思わずスマホを落としそうになった。
マカロンとかマシュマロが声と一緒に出てきそうな、甘くて舌っ足らずの、ベビーボイス。
見た目だけじゃなく声まで可愛いなんて、とても太刀打ちできない。
小鳥遊くんをめぐって争う気なんてもともとないけど、こんな可憐な人は今まで見たことがない。
なんというか、儚げで、今にも消えてしまいそうな……。
「どうなの?」
「あっ、はい! じゃない、いいえ! ただのクラスメートですっ」
見とれて質問されていることを忘れてしまっていた。
先輩に言われるような強めの語気に思わず敬語になる。