2月からの手紙

「そう? ならいいけど、彼の休み時間を奪わないでね。今日も来なかったし、前は昼休みを奪ったでしょ」

「え……でも、今日のは……」


地理の先生が、と言いたかったけど、前にランチを一緒にしたのは事実だから、強く否定できなかった。


「和奏と慶はね、小さい時からずっと一緒でね、運命で結ばれてるの。だから絶対に離れちゃダメなの。授業中はしかたないけど、それ以外はずっと一緒なの。分かる?」

「は、はあ」

「慶のお弁当は和奏が毎日持ってきてるし、和奏はね、ずっと慶がそばにいてくれないと死んじゃうの」


死んじゃうって。

独占欲の強い彼女さんなのか。

< 131 / 194 >

この作品をシェア

pagetop