2月からの手紙

あのランチのあと、誘ってもずっと断られてた理由がやっとわかった。

可愛いけど、小鳥遊くん大変そうだな。


なんて思ったのだけど。


「慶、今バイトしてるのは知ってる? あれも和奏のためなの」

「え」


どういうこと?


「和奏が飼ってる猫、あ、慶と一緒に拾った猫なんだけどね、病気で。その治療代のために働いてくれてるの」

「……和、奏さんも、バイトしてるんですか?」

「和奏もね、本当はバイトしたいんだけど。慶がダメだって。俺に全部任せろ、って言ってくれてね」


あまりバイトしたそうにはみえない雰囲気で、後半はもうノロケを聞かされているだけだった。


「結婚の約束だってしてるんだから」


え……。

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