2月からの手紙
片思いでももしかしたら……なんて、心のどこかで思っていられたから、近くで笑顔をみているだけでもいいなんて思えたんだ。
今はもう、笑ってる顔を見るだけでワカナさんと笑い合う姿を思い浮かべてしまう。
なにかの拍子に肩が触れるだけで、ワカナさんと寄り添う姿を想像してしまう。
小鳥遊くんがする全ての物事に、ワカナさんがちらついて、顔もまともに見れない。
同じクラスなのに。
同じ美術係なのに。
「未来ちゃん、未来ちゃん」
「え」
「そこ、葉っぱだよ、ピンク塗っちゃってる」
「あっ」
ぼーっとしていたら、花と葉を塗り間違えた。
野崎さんに教えてもらうまで全く気付かなかった。
はあ。