2月からの手紙
パンケーキが届くことで、A組の子たちはきっともう何の心配もなくなった。
だけど……。
小鳥遊くんはどうなってしまうんだろう。
私はもうそのことが気になって学園祭どころではなくなってしまった。
賑やかに飾られた校門や、校庭に並ぶ部活の模擬店が全てモノクロに見える。
その中に、赤いドット柄のリボンを付けた和奏さんと小鳥遊くんだけが、色を持って立っていた。
2人でゆっくりとトラックまで歩く。
続けて、他の子たちも何人か出てきて、トラックに向かって駆け足している。
私はそれをぼんやりと見ていた。