2月からの手紙
「未来ちゃん、そんな顔しないで。せっかくの学園祭なんだから一緒に回ろうよ」
「あ、うん。そうだね」
ココロが私を元気づけようとしてくれている。
私、どんな顔していたのだろう。
……そうだ。
今日はココロにとっての楽しい思い出をつくる日にしよう。
私は楽しめないけど、一緒にいるココロにつまらない思いをさせるのはナシだ。
私は、気合の抜けた瞼と口角を思いきり上向きにして、微笑んでみせた。