2月からの手紙
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自分ではまだ気持ちが低浮上だから、ココロの行きたいところに連れて行って欲しいとお願いして、私たちは園芸部の展示室に向かっている。
確かに、ココロはマイペースだなと思った。
園芸部の展示なんて、私なら行くとしても後回しだし、菜々美たちと回っていたとしたらまず行かない場所だ。だいたい、園芸ってワードがモロに陰キャのテイストだし。
「花、好きなの?」
「うん。花だけじゃなく、植物全般に興味があるんだ」
「へえ」
「品種改良とか毒草とかね」
「えっ、毒……」
「園芸部の今年のテーマは『身近な草花のオモテとウラ』。毒の話だよ」
思いがけず物騒なワードが飛び出して、焦る。
自分ではまだ気持ちが低浮上だから、ココロの行きたいところに連れて行って欲しいとお願いして、私たちは園芸部の展示室に向かっている。
確かに、ココロはマイペースだなと思った。
園芸部の展示なんて、私なら行くとしても後回しだし、菜々美たちと回っていたとしたらまず行かない場所だ。だいたい、園芸ってワードがモロに陰キャのテイストだし。
「花、好きなの?」
「うん。花だけじゃなく、植物全般に興味があるんだ」
「へえ」
「品種改良とか毒草とかね」
「えっ、毒……」
「園芸部の今年のテーマは『身近な草花のオモテとウラ』。毒の話だよ」
思いがけず物騒なワードが飛び出して、焦る。