2月からの手紙
パンフレットでは旧校舎の二階部分に「科学部」とだけ書いてあり、ざっくりしてるなと思っていた。
だけどざっくりじゃなくて、本当に二階の全教室が科学部の部室だった。
部員の中でいくつかのグループに分かれて、それぞれが各教室を使っている様子だ。
どの教室を覗いてみても機材や配線が多く、これは部室がたくさんいるなと思った。
特に、遠隔操作ロボットの実演を行っている教室は大勢の男子で賑わっている様子だ。
けれど、一番奥の教室には部員らしき人が一人しかいなかった。
「あ、よかったら、やってみませんか?」
「え」