2月からの手紙
なんだか今日は、自分のダメさ加減がどんどん浮き彫りになってくるような気がする。
小鳥遊くんのことで落ち込んでいるせいもあるのかな。
全体的に思考がネガティブなほうに向かいがちだ。
「……とまあ、地味なテーマだからあまり生徒には人気ないんですけどね」
他にもいろいろと説明をしてくれた先輩が、少し残念そうに笑った。
確かに、大事な研究分野なのだとは思うけど、私もピンとこなかったしなあ。
「ありがとうございました」
腕のベルトを解いて筒を外してもらい、私たちはお礼を言って科学部の部室を後にした。