2月からの手紙
ココロと別れて保健室に寄り、少し大げさに痛がりながらケガの説明をした。

その甲斐あって早退させてもらうことに成功した私は、少し赤い目を隠して電車に揺られている。


本来ならば休日の午後。

視界に入るのは楽しそうな人たちばかりだ。

若いカップル、小さい子を連れたファミリーに老夫婦。

揃いも揃って仲良し。

なんか、世の中ってカレカノばっかりなんじゃないかと思えてくる。

ひとりで座っている人がいないわけではないけれど、どうしてもそういう風に見えてしまう。

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