2月からの手紙
人ばっかり見ているのがダメなんだと、外の景色に目を向ける。

もうすぐ冬がやってくる季節の景色はどこか灰色がかった空気に包まれていて、褪せて見えた。


晴れているのに、夏の昼間とは鮮やかさが違って少しくらいというか。

そんな景色を見ても気分が上向きになるはずもなく、駅から家に向かう道の街路樹も紅葉というよりは枯れ葉だなと、毎日通る道なのに今更になって落胆した。
< 191 / 194 >

この作品をシェア

pagetop