2月からの手紙
「女の子へのプレゼントはさ、中身が可愛かったらいいってことじゃなくて。綺麗なラッピングとかボックスとか、そういうとこからもう既に始まってるんだよ」
「そっかー。面倒だな、女って」
「あ、でも好きな人からならなんだって嬉しいのも女の子だよ」
「わけわかんね」
「あそこなら! ほら、行こう」
女の子が喜ぶプレゼントならきっとあそこだ。
私は小鳥遊くんの腕を引いて、交差点を超えたところにあるファッションビルを指差した。