2月からの手紙
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「アクセは3Fだって。行こ」

「おお、ここってフューチャー・タイプライター入ってんだな」

「フューチャー・タイプライター?」


小鳥遊くんがビルの案内板を見て、テンションを上げている。

ブランド? 初めて聞く名前だ。


「ああ、まだ立ち上がったばっかりのブランドみたいなんだけど、カッコイイんだよ。冬に毎年限定アイテムも出るんだぜ」

「へえ」

「ほら、これも」


そう言って、小鳥遊くんが自分のTシャツをピンと張った。

デジタルなグレーのグラデーションがシンプルイズベストな雰囲気。

裾に小さくブランドロゴがプリントされている。


「好きなんだ?」

「おう。あとで寄ってもいい?」

「別にいいよ」


そんな話をしながら着いたフロアは、砂糖菓子をありったけ並べたような甘い空間だった。

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