2月からの手紙
「ぶっちゃけあたし、振られたことないんだよね」
「すご」
「でもそれって、あたしも向こうもノリだから。小鳥遊くんにノリが通じるかどうか、あやしいじゃん」
「あー、そこね」
「って思ってたんだけど、未来と話してる小鳥遊くん結構よさげだから、一緒に遊ぶ感じにしたらノリで付き合えそうかなーって」
顔の前で「お願い!」と手を合わせてウインクする菜々美。
この流れで、私も小鳥遊くんが好きで、とはとても言い出せない。
「いいよ。ってか普通に話そうよ」
「きゃー! ありがとう!」
ゆるくウエーブした菜々美の栗色の髪がふわりと弾んだ。