2月からの手紙
「菜々美、ほんっと小鳥遊好きだよねー。とっとと告っちゃえばいいのに」
「まだ謎が多いんだよね、慶くんて。バイト先遊びに行きたいって言っても教えてくれないし、ランチだって1回しかしてないし」
「えー、なんかアヤシイバイトだったりしてー」
そうなのだ。
小鳥遊くんは屋上ランチに誘ったあの1回きりで、それ以降はどんなに菜々美が誘ってもずっと断り続けている。
あんなに楽しそうだったのに、なんでだろう。
なんて、私、結局そんなことも聞けない仲なんだよね。
買い物のあと急いで帰った理由だって、聞きそびれたまま。
菜々美じゃないけど、私も小鳥遊くんのこと全然知らないんだ。