2月からの手紙
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「やっぱり、無理!」

「裸見るわけじゃねーし、部屋汚いのもどーってことねーぞ」


私と小鳥遊くんは今、部屋のドアの前で攻防戦になっている。

ドアノブを死守するべく、私はドアにへばりついて小鳥遊くんを見上げる。


遅刻してばったり会ってしまった勢いで家まで上げてしまったけれど、出掛ける前にさんざん散らかした部屋を見られるのは、乙女としてナシなんじゃないかと考えが変わったからだ。


それに、着付けだって、いろいろ問題が……。

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