2月からの手紙
「足、痛くないか?」
「うん」
「なんかあったら言えよ」
「うん、ありがとう」
満員電車のような道をゆっくり進んでいく。
カレカノみたいなはしゃいだ会話はなくて、前を向いたままの小鳥遊くんが時々声を掛けてくれる。
何だろう。
不思議。
ちょっと、小鳥遊くんがいつもと違うような気がする。
夕方に会った時の小鳥遊くんは、いつもの小鳥遊くんだった。
『お前は黙って可愛くされてればいいんだよ』
なんて言って、キスしてきたり。