2月からの手紙

ぶんぶんと、私は力いっぱい首を振って、それを否定した。

そうしたら小鳥遊くんがふっと肩の力を抜いて、頬を緩めて微笑んだ。


「じゃ行こうぜ! 今夜の花火は、絶対に最高だから」


姿勢を戻した小鳥遊くんが、また私の手を握った。

その手がさっきよりも少し力強くて、ちょっとだけ痛いけれど。

その痛みも今はじんと温かく感じる。


小鳥遊くんの気持ちはよくわからないけれど、少なくとも今、この瞬間は私といることを楽しんでくれている。

そう、感じることができるから。

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