秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「でもなんでそんなにくわしいの? すごいね。もうそんなに友だちがいるんだ」
「美術専門の予備校に行ってたからね。そのときの友だちが結構いて」
「ふーん」と言いながら、冷めかけたカフェオレに口をつけた。
「彼女、いるよね、当然。あれだけ素敵な人だからなあ。みんなかわいそう。ねえ、そう思わない?」と美岬は夏瑛に聞いてくる。
「……どうかな」何と答えたらいいのかわからず困る。
「夏瑛は? 靭先生、タイプじゃないの?」
何も知らない美岬はあっけらかんと訊いてくる。
「えっ? か、カッコ……いいとは、思うけど」
っていうか、世界中であれほど素敵な人はほかにいない、と心の中で訂正した。
「夏瑛はしゃしゃりでるって感じじゃないもんね。 競争率激しいのは最初から引くタイプって感じがするけど、違う?」
「うーん、そうかな。で、美岬は? 沢渡先生は好みなの?」
「ううん。あたしはあまのじゃくだから、皆に人気があるってだけで、とたんに引くんだよね」
よかった。仲のいい友だちまで靭也のファンだったら、さすがに気が引ける。
「美術専門の予備校に行ってたからね。そのときの友だちが結構いて」
「ふーん」と言いながら、冷めかけたカフェオレに口をつけた。
「彼女、いるよね、当然。あれだけ素敵な人だからなあ。みんなかわいそう。ねえ、そう思わない?」と美岬は夏瑛に聞いてくる。
「……どうかな」何と答えたらいいのかわからず困る。
「夏瑛は? 靭先生、タイプじゃないの?」
何も知らない美岬はあっけらかんと訊いてくる。
「えっ? か、カッコ……いいとは、思うけど」
っていうか、世界中であれほど素敵な人はほかにいない、と心の中で訂正した。
「夏瑛はしゃしゃりでるって感じじゃないもんね。 競争率激しいのは最初から引くタイプって感じがするけど、違う?」
「うーん、そうかな。で、美岬は? 沢渡先生は好みなの?」
「ううん。あたしはあまのじゃくだから、皆に人気があるってだけで、とたんに引くんだよね」
よかった。仲のいい友だちまで靭也のファンだったら、さすがに気が引ける。