秘密の恋はアトリエで(前編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「毎日顔を見るのに、一緒に過ごせないのはきついな。さっきみたいに他の男と仲良くしているところを見るのも」
「……ただのクラスメイトだよ」
「外で煙草吸ってたら、夏瑛が男といるところが目に入ってさ。夏瑛はおれのものだっていう、印をつけたくなった……」
そんな心配いらないのに。
日に日に、靭にいちゃんへの想いはこぼれそうなほど募って、苦しいのに。
靭也は夏瑛の心を探るように見つめてくる。
それから長いまつ毛を伏せて、恥じ入るような小さな声でつぶやいた。
「ごめん。大人げなかったな、こんなことして」
返事のかわりに、夏瑛は自分からキスした。
うれしかった。靭也が嫉妬してくれたことが。
いつも心を覆っている不安の靄(もや)が少しだけ晴れた気がした。
「……ただのクラスメイトだよ」
「外で煙草吸ってたら、夏瑛が男といるところが目に入ってさ。夏瑛はおれのものだっていう、印をつけたくなった……」
そんな心配いらないのに。
日に日に、靭にいちゃんへの想いはこぼれそうなほど募って、苦しいのに。
靭也は夏瑛の心を探るように見つめてくる。
それから長いまつ毛を伏せて、恥じ入るような小さな声でつぶやいた。
「ごめん。大人げなかったな、こんなことして」
返事のかわりに、夏瑛は自分からキスした。
うれしかった。靭也が嫉妬してくれたことが。
いつも心を覆っている不安の靄(もや)が少しだけ晴れた気がした。