今から恋愛はじめます。
何を言ってもその計画は全く止まる様子が無くて、結局、最後には「もう部屋は決めてきたから」って押し通されてしまった。
そして、俺とかりんは高校から学校の近くのアパートに2人で住むことが決まった。
その時、自分の親ながら、ぶっとんでるなって思った記憶がある。
後になって、かりんにどうしてこの計画に反対しなかったのか聞いてみたら、
「1人暮らしは不安だから賛成できないけど、まおくんがいるっていうなら考える」
ってかりんのお母さんに言われたらしい。
かりんの父親は、転勤の多い仕事をしている人だった。
俺の家の隣にかりんの家族が越してきたのも、親父さんの仕事の都合だって聞いてた。
それから、この13年間は、それほど遠くに転勤が決まることがなかったのと、かりんが転校するのをすごく嫌がるからって理由で、親父さんだけが単身赴任してるって話だった。