陰の王子様
ある日のお昼
王城の使用人や騎士たち専用の食事部屋で、ある話が広まった。
"王子が主催するパーティーがあるらしい"と。
ことの発端は、1人のメイドだった。
どこかでその情報を聞きつけたらしいメイドは、他のメイドに知っているか尋ね、さらにまた騎士の数人に尋ね、といった風に話が広まり、このことは一気に部屋にいた使用人や騎士たちに広まった。
「ほんとだったらいやだねー。眠れない日々がやってくるよー。」
食事を食べながらため息をつくのは、見習いの頃から割と仲良くしているアキ