陰の王子様
握っていた剣を脇腹から一気に引き抜き、自分の心臓目がけて突き刺す。
ドォン!!
「!?……っ!」
自分がもたれている柱にものすごい衝撃が走った。
それと同時に心臓を目指していた剣は、クロードの噛み跡がたくさんついた左肩に刺さっていた。
「なんだ!?」
手を頭に当て、しゃがみ込むクロード
痛みに耐えながら、後ろを振り向けば、そこには馬がいた。
自分をまっすぐ見ており、今にも走り出しそうな様子
『乗れ』