陰の王子様
嬉しいことを言ってくれるローガンさんに少しだけ頬が緩む。
「光栄です。ありがとうございます。」
そう言って、ローガンさんたちが通れるよう廊下の端に寄る。
手を振るジンを無視して、歩き出した3人の背中を眺める。
ローガンさんとジン、そこに執事とは、どういう組み合わせなのだろか。
いや、そういうシチュエーションもなくはないだろうが、なかなか違和感を感じた。
馬たちの小屋にやってきた。
ここには騎士団の団員たちが乗る馬たちがいる。
王子やローガンさんなどの人たちは馬に乗る頻度が多いため、王城の近くにまた別の小屋がある。
ここは、敷地のほぼ端といっていい場所
ここから先は森で、王族の土地ではあるが、滅多に入ることはない。