陰の王子様
「うーむ、騎士…ではないかのー。」
「いや、ある意味騎士ですよ。」
「まあそうじゃな。ずっと前から…」
話し込む2人の間には入っていけない。
騎士じゃないなら…、使用人…?
それとも、表に出ることはない秘密裏の組織とか…?
ずっと肩に止まっている鷹に目をやる。
「…あの時、助けてくれたのはあなただよね?」
動かない鷹に違うかと、視線を外した時、
つんつん
つんつん
!!!
あの鷹だ!
勢いよく首を動かしたからか、バサバサと私の目の前に場所を移した。
「……あなたは私をあそこから助けてくれた。あなたの独断か、飼い主からの指示かは分からないけど…、きっと、……あなたの飼い主は、…クロード側、じゃない、よね?」