陰の王子様
「クロードがあなたを死に追いやる可能性があるとのことです。気をつけてください。」
「………唐突だな。」
「現在、クロードは側室を渡り歩いている。このことから推測するに、子ができた頃、もしくは生まれた頃にあなた、……つまり王がいなければ、次の王は世継ぎがいる自分だと。」
「確かに。」
「失礼ですが、殿下。ルシア様がというお話は、殿下の想像に過ぎないお話では。」
「いや、違うだろうな。」
ふっと笑い、こちらに視線をやる王
「……予知夢、ということでしょう。信頼はできる人物です。」
「予知夢………あ、ああ。理解しました。教えてくださりありがとうございます。あの方にもお礼をお伝えくださいね。」
「ああ、早く堂々と会いたいもんだな。アイリスはあの子のドレスを考えるのが今の楽しみみたいだぞ。」
暗に早く解決しろと言っている父
「分かっています。」