陰の王子様



奥にいた、一段と雰囲気の違う女性が扇を口元に広げながら輪の中心へとやってきた。



「私、ここのお野菜に感銘を受けましたの。ですから、作っていらっしゃる皆さんにお会いできたらと思っていましたのよ。」


「ありがとうございます!光栄です!」


タセンの言葉に続き、皆が笑顔で女性に礼を言う。


「美味しくて、ここのお野菜でお菓子を作ってみましたの。皆さん是非お食べになって?」



そう言うと、隣にいた女性が持っていた籠にたくさんのクッキーが入っていた。



「わあ!!美味しそう!」


「良いんですか!?」



ここに集まっているのは皆若い子たち

大人たちは今は集まって話し合い中だ。


だからお菓子の貰い物に全員が歓喜している。

小袋に分けられたクッキーを貰うみんなの顔はとても嬉しそうだ。





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