陰の王子様
「アメリアさん、彼女の容態は?」
「全然良くならないの!…悪化してるわ。」
すぐさま場所をボニーに譲り、側で見守るジョセフとアメリア
「……熱が高いな。それに、呼吸も不安定だ。」
「風邪にしては酷いと思います。何か心当たりありますか?」
「それが、無いんです。夕方帰って来た時はいつも通りでしたし。」
「帰って来て、アメリアがレティシアの部屋に入るまで2、3時間…。その間に何か。」
その時、
「ジョセフさんっ!!ジョセフさん!!」
玄関から戸を叩く音と大きな声がした。
慌てて玄関に向かい、戸を開けるとそこには数人の見知った顔がいた。