陰の王子様





そんな手紙を鷹に託した3日後
なんと、私宛に返事が来たらしい。



ジンの部屋に入れば、窓際に鷹が止まっており、私に気づくとバサバサと羽を広げてみせた。



「こいつもレティシアからの返事待ちしてるよ。返事貰って来いって言われたんじゃない?」



「返事…って、何かあったのかな。」




ジンから手紙を受け取り、中を読んでみる。










『こちらこそお礼を言いたい。本当にありがとう。君が知らせてくれたから、大事にならずに済んだ。何かお礼をさせてくれないか?何でも言ってくれると嬉しい。』




「…………えっと。…どうしよう。」


机で返事を書いてたジンに手紙を見せ、どうするべきか相談する。




「…うーん、欲しいの言えばいいよ。……ここだけの話、この人お金持ってるから。宝石とか言っていいんじゃない?」



「いらないよ!宝石なんて!」



ハハッと笑って、知ってると言うジン
からかってるな…。







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