陰の王子様
返事は3日後に届き、手紙を受け取り、急いで部屋に来た私
私の机の上には小さな箱
リボンをつけてもらった。プレゼント用だし、鷹が運びやすいかなと考えた結果だった。
『花ありがとう。お礼なんていいんだが、1つだけ思いついた。鷹の名前知らないだろう?ヴィルというんだ。名前を呼んでくれるとあいつも俺も嬉しい。』
ヴィル
私は箱を掴んでジンの部屋に向かった。
「ヴィル!」
突然開いたドアにびっくりしたのか、それとも突然名前を呼ばれたことにびっくりしたのか、バサバサと大きく羽をばたつかせたヴィル
いつも止まってる窓際に向かえば、じーっと私を見ていた。
「ヴィル…って、名前聞いたの?」
「名前呼んでくれたら嬉しいって書いてた…。」
ヴィルと目の前で呼んでみれば、私の肩に軽やかに止まった。
「あの時、助けてくれてありがとう。ヴィル」
そっと触ってみれば大人しく撫でられてくれる。