陰の王子様
王都に住まいを移して1ヶ月が経った。
すでに懐かしく感じた王都
街を眺めながら、騎士団で見回りしていたことを思い出す。
…それに、驚いたことがありすぎた。
ここ、ジョセフさんたちが住んでいたという家
見るからに貴族の家で、『……貴族なんですか?』と聞けば、『そうだね。』なんて軽く返ってきた。
言葉が出てこない私は、は??となった後、眉間に皺が寄っているのを感じながら、ひたすら何でとどういうことを口にする。
まあまあ、落ち着いてなんて言うアメリアさん
ハハハなんて笑っているジン
ジンは知っていたのか…。
……そうだ、ジンは元第二王子の側近
貴族の顔は知ってて当然だ。
何故か、知らなかったことに対する悔しさを感じる。
ニコニコ笑ってるジンを無視して、やけになりながら、ジョセフさんたちを質問攻めにした。