陰の王子様
「中に入るのは、危険だな。」
先程よりも勢いを増して屋敷を燃やしていく炎
すると、屋敷の方から1人使用人が足を引きずりながらやって来た。
「保護を!」
騎士の1人が走って向かうと、その使用人はその騎士に掴みかかった。
ローガンに報告するためか、使用人を抱えてこちらに来る。
「助けてください!中にまだ!…確か、あの方はっ、…コヴィー家のお嬢様です!」
さーっと血の気が引いていくのが分かる。
「どこにいる?」
「イオ様っ!」
「南側のっ、窓から私を、逃がしてくれたんですっ!どうか!あの方をお助けください!」
涙を流しながら訴える使用人
消化活動をしている騎士たちのところに向かう。