陰の王子様
予知夢を見ることは誰にも言っちゃいけないと、きつく言われている。
だから、ここで1人の時間を過ごして心を落ち着かせていた。
湖の水面を眺めながら、水面に浮かぶのは夢の映像で、全然消えてくれない。
目を押さえつけて、何も映らないようにする。
自分の泣き声しか聞こえない空間に、ガサッと音が聞こえてきた。
『……だれ?』
そこには知らない男の子と背の高い男の子がいた。
ぐすぐすと泣いてる子どもがいることに驚いた様子
グスッと鼻をすすりながら、俯いていると、バサバサと音がした。
『友達…?その鳥』
『僕の鳥。鷹っていう種類。』
するとその鷹は男の子から離れると、私の頭の上をぐるぐる飛んでみせた。
『いいな!私も飛びたい!』
追いかけながら、飛んで鷹を捕まえようとする私
何度か飛んでいると、着地したところがでこぼこしていて、転んでしまう。