陰の王子様
「レティシア」
!!
男の人の声に驚き振り返ると、スズではなく第二王子がいた。
幕を片手で開け、中に入ってくる王子
私は皺を伸ばしてる手のまま驚き固まる。
「レティシア、何で起きてる。寝てないとダメだろう。」
「お、……王子、何故?」
ギシ、ギシ、と音がなりそうなくらい固まる体を無理やり動かす。
「立たなくて良いから。ほら寝ないなら、座ってろ。」
優しく笑って、緊張が体全身に出ている私の肩に触れてベッドに座らせる。
するとベッドに腰かけた私の隣に王子も座ったために、あまりの近さに緊張が跳ね上がる。
「…あの、王子、私に何か……?」
「目を覚ましたって報告があったから見に来た。」
目を覚ましたって報告があったから見に来た………?