陰の王子様




「あーそれと、一応謝っとくわ。悪いな。昨日、支給係に用意させた酒に睡眠薬が入ってたんだ。」


酒に睡眠薬が?
…てことは、最終的に自分も彼女も寝てしまったのか。



「悪気があって入れてないからな。お前を心配しての判断だ。」


「心配?ジンが入れたのか。」



「んー、支給係が?」




いや、何でジンも疑問系なんだ。
スッキリしない返答にモヤモヤする。





「まあ、支給係に助けられたってことよ!それにしても、あの誘いに乗るとは思わなかったぞ?」




腕を組み、近づいてくる。

ブツブツ言うジンを無視して部屋を出ようと扉へ向かう。




「あっ!ちょっと!シャワーぐらい浴びていきなって。ローガンには言ってあるから。着替えもメイドに持ってこさせるよ。」





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