陰の王子様
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イオ様との婚約を発表してから3ヶ月後
結婚式を2ヶ月後に控えた私は準備で忙しくしていた。
ドレスを決める際には、アメリアさんに王妃様、それにスズとリンが色んなデザインを仕立て屋さんと話していた。
ドレスに詳しくない私は全くついていけず、白熱する話し合いに参加することを諦めて、任せることにした。
引いてその光景を眺めていると、幸せだと感じた。
スズだけが味方で、乗り込んだこの王国
それが、今では私のドレスに多くの人が意見を出してくれる。
お父さん、お母さん
私、幸せです。
今まできっと、心配かけてたよね。
でも、もう大丈夫かな。
スズもいるし、大切な人も増えた。
それに、私を守ってくれると言ってくれる人がいたの。
でも、思ったんだ。私も彼を守りたいって。
お父さんとお母さん、里の皆を守れなかった。
だから、今度こそ、大切な人たちを守りたい。
予知夢に頼らずに、他の方法で。
きっと彼はその方が喜んでくれる。
…でも、危険な夢を見たら、きちんと伝える。
お父さんたちから貰ったこの力は、怖いけど、私の個性だから。
全否定はしたくない。
今のところは、全然見てないんだよ。
イオ様が一緒に寝てくれるから、深く眠ってるのに大丈夫なの。
だから、安心して眠ってね。
いつか、里に行けたらいいな。