陰の王子様
エレン・ウィザリア
ウィザリア国王 ルシア・ウィザリアの側室であり、ウィザリア王国の第一王子クロードの母である。
もともとは、ウィザリア王国の貴族
なかなか妃を持たなかったルシア国王に側近たちがせめて側室だけでもと強引に進めた相手がエレンだった。
エレンは後々、自分が側室から正妻へとなれるものだと信じていた。
が、その1年後…
王が妃を迎えるとの情報があった。
しかも迎えるのは、貴族でもない、街の花屋で働く庶民だった。
エレンは、突然現れた教養もない庶民に、王妃の座を奪われ、憤慨した。
自分ではなく、庶民が王妃に。
自分より高い立場になる。
それが許しがたいものだった。