陰の王子様
『そうだわ!私の子が王になればいいのよ!』
それから、エレンは調べに調べ尽くし、子宝に恵まれると言われている薬草や、懐妊に適した体づくり
そして夜、渋々という表情でやってくる王をもてなし、自分のペースに引き入れ、快楽へと誘う。
そうして、庶民の王妃より先にエレンはお腹に男児を身籠った。
「あら、そういえば。クロード、何かお知らせがあるんではなくて?」
「そうなんだよ母上!父上、時間を頂いても?」
「…構わんが。」
嬉しそうに見つめるエレンに対し、王や王妃、周りの側近たちは何を言い出すのかとクロードを目で追っている。
…静かに目を閉じている、ただ1人を除いて。