陰の王子様
「さて、あっちのテーブルに行こうか。君も知ってる事もあるだろうけど、もっと、深く教えるから。色々と…。」
「…クロード様は君の能力のためと言っていたけど、僕は将来の君に役立つと思うから。きっとね。」
そう優しく笑うサンチェさん
将来の自分に役立つ…。
そんなことがあるのだろうか。
サンチェさんが何考えてるか、はっきり分からないまま時間が過ぎていく。
ある日
サンチェさんが少し用事があるからと、部屋からいなくなった。
自分は1人、テーブルに座って先ほどまで、サンチェさんに教わっていたことをなんとなく見返していた。