また会える。
放課後
私はテニス部に所属している。サッカーグランドの隣にあるテニスコートはいつでもサッカー部の練習を盗み見できる。サッカー部は強豪ということもあり、いつも練習はピリピリしている。対して私たちテニス部。別にめちゃめちゃ弱いわけじゃない。県大会に出る人も多い。だけど練習は誰かのプレーに爆笑が多い。サッカー部はいつもうるさいとか思っているという噂もある。

部活が終わって部室に戻るまででサッカーグランドの隣を通らなければならない。
友達と話しながらいつもならわいわい通り過ぎてく道だが、今日は違った。
「白石ーあのさ」
「なに清水」
私は露骨にいやな顔をした。
「そんな嫌がんなくても。」
「ごめんごめん。で、なに?」
「昼休みに話してた、その。」
清水は口をモゴモゴさせながら話す。
「なにが言いたいのかはっきりしてくれない?」
「彼氏!彼氏いるのか?」
今度は強いはっきりとした口調だった。
「なにそんなこと?」
私は吹き出してしまった
「いるのかよっ」
「いるけど。清水には関係なくない?」
なんで清水がそんなこと気にしてるのか分からなくて笑ってしまう。
「そ、そうか。ごめん」
「いいよーー」
会話は終わり私たちはその場から立ち去る


部室に着くとみんながニヤニヤしていた。
「ねーちょっと白石〜」
部員の中でただ1人なぜか私を苗字呼びしてくる平塚麗美が話しかけてくる。
「なにー」
「清水くんと話してたじゃん!」
「まぁ同じクラスだからね〜」
するとかっこいい男の子に敏感の富田理恵が会話に乱入してくる。
「清水くんってめちゃめちゃかっこいいって人気なんだよ!?花菜しらないの?」
「なんかクラスの子も言ってる。けど私は興味ないかな。」
「どうしてーー。あーそっか花菜には彼氏いるもんね」
この話を聞いていたみんなが納得したような雰囲気を出す。
「じゃ!私今日塾だから帰るね。お疲れ様」
「「おつかれーー!!」」
みんながまだ話をしてる中私は静かに輪を抜けた。


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