1日限定両想い
『今日どうする?泊まってくか?』
「うん。そうしようかな。」
焼き肉屋さんを出ると2人で青波さんの家へ向かう。
明日は土曜日。
青波さんも私も休みだから、一緒にゆっくり過ごしたかった。
『ちゃんと家に連絡しろよ。』
「うん。」
『1度挨拶行かないとな。』
「いいよ、恥ずかしいから。」
青波さんと付き合っていることは、もう家族に話してある。
驚いてはいたけれど、怒られることも反対されることもなかった。
介護で自分の時間が取れない時期があったからか、むしろ応援してくれている。
『いろいろ話さないと、心配されてることもあるだろうから。』
「そんなのないと思うよ。」
『あるって。成人するまで手は出しませんとかさ、ちゃんと言っておかないと。教師が元生徒と付き合った時点であんまり信用ないと思うから。』
そんな風に思っていたことを初めて聞いて驚いた。
付き合い始めて3ヶ月程、確かに青波さんとは普通の恋人同士がするようなことをしていない。
成人するまではなんて、そこまでちゃんと考えてくれていたんだ。