1日限定両想い
■第二章■
ただの日々。
【Koyomi Side】
高校2年になって1ヶ月が過ぎても、2年になったという実感がわかないでいた。
私の生活はずっと地続きで、変わらない。
どれだけの日が巡っているのか、今日がどんな天気なのか、私にとっては全てが関係のないことだった。
高校生になったら新しい友達ができて、学校帰りに寄り道したり、一緒に遊びに行ったりできるようになるんだと思っていた。
だけど実際は友達なんてできてない。
同級生やクラスメートたちとは生活のリズムがあまりにも違っていて、馴染むことができないままでいる。
だけどそれを寂しいとか虚しいと感じる気持ちの余裕さえ、今の私にはなかった。
感情がどこかへいってしまったみたいに、私に起こることは全部仕方のないことなんだと諦めている。
『須崎。』
お昼休み、お弁当を食べに行こうとしていたところを担任の新田先生に呼び止められた。
今年担任になった新田先生は、昨年担任だった竹石先生から私のことを聞いたようで、1人でいるときにたまに声をかけられる。