このままじゃ終われない
「とにかく、遅れたくねぇから先いくぞ〜」
やっば!
心司がいるから、遅刻してもまぁ多少は怒られずに済むのに、心司がいなくてあたしと涼介だけだったら……
ひぃ!!!
想像しただけでも、しばかれるのがわかる。
「あたしも!!いそがなきゃ!涼介ばっいばーいっ!」
「夏南まてってー!お前がビリじゃないと俺があの門番ジジイに怒られんじゃん!」
いっつもあんたかあたしが最後だもんね…あはは…
こんな風にもう何年も朝に顔をあわせてきたあたし達。
毎朝数分、幼なじみの時間。
あたしは勝手にそう思ってる。