秘密の片想い

 すると突然三嶋に手を引かれ、目を丸くする。

「三嶋!?」

「なに、ぼさっとしてるんだよ。熱だろ? 迎えに行かなきゃ」

「う、うん」

「保育園どこ。送る」

「そんな、いいよ」

「本社に戻るついで」

 タケウチ事務所の近くまで戻ると、車に乗せられた。

 三嶋は、なにも聞かなかった。
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