秘密の片想い

 シーを抱きしめて眠った夢を見た。

 シーが俺の前から姿を消す何ヶ月か前から、忘れた頃に見る夢。

 それは鮮明で生々しく、身悶えるような、そして夢だとわかると強烈に自己嫌悪に陥るような、そんな夢。

 俺は、何度も夢の中でシーを犯して、穢すくせに。
 現実世界では、なにも行動に移せないチキン野郎だ。

 あの時だって。

 あの時……。

 グラリと世界が揺れる。
 俺はベッドから起き上がろうとしたところで、意識を手放していた。
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